artPotluck exhibition vol.1
風間雅昭 写真展
『路上の記憶』1968-1971
企画:中田輝昭|主催:artPotluck project
2019年9月7日[土]-10月13日[日]
[火曜-土曜]12:00-19:30
[日曜]12:00-17:00
月曜定休/入場無料
[概要]
「反権力もまた権力である」ということ
「路上の記憶」にある写真は一般的にはいわゆる全共闘運動と称される学生を主体とした運動の軌跡ですが、実はこの時期の運動には三つの側面がありました。一つは学費値上げ闘争から始まる学生と学校当局との対立に端を発しそれが全国の大学に波及した運動。その運動に外から参加して運動を実質支配しようとしたセクトの運動(このセクトには二面あって、日本共産党を母体とする民青による代々木系全学連とそれに対抗する反代々木系全学連、八派とも一六派ともあるいはそれ以上とともされる集団)。そしてさらにそのどちらにも属さない集団というか、実は集団というほどに組織化されていない一団があり、それがいわゆる「ノンセクトラジカル」と呼ばれるそれ以前の集団示威行動には存在していなかった一団でした。
年表上では政治運動に当てはめられるこの時期(1967~1972)の一連の運動ですが、実はこの「ノンセクトラジカル」と称される人々の運動は政治運動というよりは文化行動という側面が強く、その行動は政治的交渉の場でよく言われる「一点突破全面展開」というような政治的駆け引きや妥協を排し、是か非か、白か黒か、オールオアナッシングといった、要求に対する回答への妥協を一切拒否した運動でした。そしてその矛先は政治に限らず文学、絵画、デザイン、写真とあらゆる分野での権威に向かい、ことに政治権力に対しては「反権力もまた権力である」というそれまでの集団示威行動には見られない側面を持っていました。
ただ、行動の性質上これら三つに分類される運動の内実は行動においては見分けのつきにくいものでしたので、三把は一絡げにされますが、そこに文化運動の側面があったことがタイトルを「路上の記録」ではなく「路上の記憶」とした意図があります。
2019年9月
風間雅昭
[プロフィール]
風間雅昭
1945年生、写真家
[略歴]
2013.3.26-3.31 転覧会 「Stillness」 DIC川村記念美術館 佐倉市
2012.11.12-11.25 転覧会 「Stillness」 ギャラリーうらら 佐倉市
2010.9-10 転覧会 「廃墟もしくは殯」 作品転覧による個展
2006.10.03-10.15 個展 「最後のポラロイド展」8X10 ポラロイド転写 南青山アートスペース瑠璃
2003.9.23-10.4 個展 「風間雅昭作品展」ギャラリー1 / f 東京
2002 2003 Europe Polaroid 社プロフェッショナルカレンダーにポラロイド転写シリーズが採用される
2001 Apple社 Mac OS X に UV-Photography シリーズが採用される
2000 Spain Diafragma社が選ぶ「ミレニアム世界の写真家100人」
1998.7.9-8.28 展覧会 "SUMMER SALON" 参加 Bonni Benrubi Gallery NewYork
1997.9.1-10.30 展覧会 "HEINEKEN EXHBIT" 参加 Heineken Studio Princeton
1997.5.10-6.28 展覧会 "GLORIOUS GARDEN" 参加 Bonni Benrubi Gallery NewYork
1995 全日本カレンダー展 通産大臣賞
1992.6.8-6.22 個展 「EMOTION」フォトキオ 東京
1992 オリジナル写真集「MAKE LOVE」私家版
1991 オリジナル写真集 「非在の響」私家版
1988 スタジオ設立
1982 「消費者の為になった広告」賞 日本経済新聞社
1971 オリジナル写真集「PEOPLE and People」 私家版
1967-1971 学生運動取材(Asia Magazines 社特派)
風間雅昭写真事務所
[What is artpotluck]
2018年に実行委員メンバーにより発足された、
Art(思想)+potluck(持ち寄る事)を掲げたプロジェクト、「artPotluck」。
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