©︎ Haruna Sugimoto

#on  view / Kanzan gallery

杉本春奈 写真展「昼の月、たましいの鞘」

協力:Gallery Kai

 

2023年3月14日[火]- 26日[日]

[火曜-土曜]12:00-19:30|[日曜]12:00-17:00|月曜定休/入場無料

 

[概要]

 高知県宿毛市で撮影した作品で、画家の依岡みどりさんに協力を得て制作しました。2017年に偶然出会ったことがきっかけで、会った瞬間に彼女を撮りたいという気持ちが湧き上がってきました。

 今までは風景をテーマに制作する事が多く、人物と向き合いながら制作をしたのは10年以上ぶりです。

 

 彼女がアトリエで絵を描く様子や、散歩する道、夏に泳ぎに行く川など、日々の生活にある宿毛の風景を一緒に見て回り、彼女を形作っているものの輪郭を探るような作業をしていました。

 タイトルの「たましいの鞘」という言葉は、依岡みどりさんのアトリエに置かれていた、歌人・山中智恵子の短歌の一節から取ったものです。地上には目だけあって、遠くにいる実体の私がそれを眺めているような時があると彼女は言いました。

 

 「たましいの鞘」は入れ物としての私を意味しており、「昼の月」は所在のない私が浮かんでいる様子を表しています。受け入れがたい事があっても、自分が健康であり続ける限りは生きるし、生かされる。透明人間のような所在のなさを私も感じた事があり、山中智恵子もそうだったのかもしれないと考えました。

 私が写真を撮ることは「あなたはここにいますよ。」と肩をたたくような事だと、彼女は言いました。

 「私たちはどこに存在しているのか」を互いに確認するような日々の記録です。

 

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高知県宿毛市で撮影された作品シリーズによる写真集、『昼の月、たましいの鞘』(A5横・68P)は、会場にてご覧いただけます。

 

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杉本 春奈 / Sugimoto Haruna

1986年高知県生まれ。高知県を拠点に、自然や人、日常の風景などから感じる美しさをテーマに作品制作を行っている。2005年から多数の展覧会で作品を発表。国内外での滞在制作にも取り組んでいる。

 

主な個展

2020年 「Dawn on a day in spring」(3F/高知)

2019年 「昼の月、たましいの鞘」(Gallery Kai/大阪)

2018年 「昼の月、たましいの鞘」(GALLERY E/高知)

2016年 「Umeå」(沢田マンションギャラリーroom38/高知) 2015年

     「Miyama」(沢田マンションギャラリーroom38/高知) 2014年

     「Sakai」(沢田マンションギャラリーroom38/高知)

     「Boundary」(Gallery Kai/大阪)

2013年 「Sakai」(新宿眼科画廊/東京)

     「Boundary」(沢田マンションギャラリーroom38/高知)

 

主なグループ展

2018年 高知市文化振興事業団企画展Vol.2「撮ること、描くこと、―杉本春奈・上村菜々子作品展」(高        知市文化プラザかるぽーと市⺠ギャラリー/高知)

2016年 「EN / Sawaman Gallery Room 38 exhibition」( Verkligheten/スウェーデン)

2013年 「香美アートアニュアルVol.1−次世代アーティストの表現−」(香美市立美術 館/高知)

2012年 「藁工倉庫 リノベーションプロジェクト」(藁工ミュージアム /高知)

2010年 「新宿東京日本」(新宿眼科画廊/東京)

2009年 「Foto residents」(TOTEM POLE PHOTO GALLERY/東京)

        「一人快芸術」(広島市現代美術館/広島)

 

主な受賞歴

2021年 第23回写真「1_WALL」審査員奨励賞(津田直 選)

2009年 「ALSACE WINE PHOTO CONTEST 2009」グランプリ

           「御苗場 vol.5 関⻄」レビュアー賞( Gallery Kai 推薦)

2005年 「JEANS FACTORY CONTEMPORARY ART AWARD 2005」 優秀賞

 

レジデンス

2016年 Verklighetenとの交流により、ウメオに滞在 (スウェーデン)

2014年 京都大学の研究協力のため、京都大学芦生研究林に滞在 (京都府南丹市美山町)

 

HP: http://sugimotoharuna.com

Instagram: @sugimotoharuna

Twitter: @sugimotoharuna

 

#on view / Kanzan galleryは、写真と映像に携わる若手アーティストを「展示」という形で支援してきたKanzan galleryの新しいプログラムです。写真集の発行記念展や巡回展、または展示の実験の場として、写真家が主導する展示企画をサポートします。当展は、第6回目となります。

 

 

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