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#on view / Kanzan gallery
川崎祐 写真展「未成の周辺」
2023年9月1日[金]- 24日[日]
[火曜-土曜]12:00-19:30|[日曜]12:00-17:00|月曜定休/入場無料
[EVENT]
GALLERY TALK|9月9日[土]16:00- (定員30名/要予約)
「写真の風景をめぐって」
倉石信乃(詩人)× 篠田優(写真家)× 川崎祐(写真家)
>>期間限定でYouTubeチャンネルより配信中(10/12まで)
会場にて写真集『未成の周辺』を先行販売いたします。ぜひお手に取ってご覧ください。
写真集『未成の周辺』
著者:川崎祐
発行:喫水線
頁数:156頁
言語:日本語
価格:7,000円+税
寄稿:倉石信乃(詩人)+著者
帯文:鈴木理策(写真家)
装丁:岡田和奈佳
[概要]
川崎祐は、家庭内写真と地方・郊外をテーマに制作を続ける写真家です。前作「光景」シリーズは、地方における家族の姿と、それを取り巻く地元の風景を「家族写真」「地方写真」等の既存の文脈から逸脱させ、新たな解釈のもとにその枠組み自体を批判的に捉えなおした作品でした。
「kanzan gallery」で開催する「未成の周辺」は前作からおよそ3年ぶりとなる川崎の新作です。本展は2022年にAlt_Medium(東京)で発表したものから大幅に内容を充実させたうえで構成されています。なお、本展開催に合わせて同名の写真集を先行販売いたします。
和歌山県新宮市に取材した『未成の周辺』は、「聖地」として知られる熊野の風景の脱構築と、「風景写真」の成立条件を問う意欲的な作品です。本作で川崎は、2つの方法から「風景」へのアプローチを行っています。
ひとつは、「聖地」としての熊野の虚飾性を排した、郊外的な地方の風景が連続するパートです。風景の郊外化が進む今日の日本において、川崎が熊野において見出した「ありきたりな風景」は、いわば私たちの多くが囚われ、私たちに内在している「風景」の再提示であるとも言えます。
もうひとつは、路面バスの車窓から熊野の風景を撮影した「風景写真」をまとめたパートです。新宮から大和八木駅までのおよそ6時間半に及ぶ道中に撮影された写真は、端に窓枠が入ったり、揺れによってぶれたり、水面と窓枠が奇妙なグラデーションを構成していたりと収差が加わっています。それにより写真は、「風景写真」として一見失敗しているように見える一方、ある種の美しさを携えた「写真」として成立しています。このパートにおいて川崎は、過剰なまでにカメラの機械性に身を委ねた撮影を繰り返すことで、「風景」あるいは「風景写真」の成立条件にアプローチしていると言えます。
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artscape 2023年10月15日号に、写真評論家・飯沢耕太郎氏による川崎祐写真展「未成の周辺」のレビューが掲載されています。
>>【artscape 2023年10月15日号(artscapeレビュー)】川崎祐写真展「未成の周辺」
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[写真家プロフィール]
川崎祐/Yu Kawasaki
写真家。1985年、滋賀県生まれ。2017年、第17回写真「1_WALL」グランプリを受賞。2018年、ガーディアン・ガーデンで個展「Scenes」を開催。同作で第44回木村伊兵衛写真賞最終候補にノミネートされる。2019年に『光景』を赤々舎より刊行し、同時期に個展「光景」をニコンサロンで行う。2022年に3年ぶりの新作「未成の周辺」(Alt_Medium)を発表。2024年には「あざみ野フォト・アニュアル2024 川崎祐(仮)」展を横浜市民ギャラリーあざみ野で開催予定。そのほか、「文學界」「週刊読書人」等にエッセイや書評を寄稿。
主な個展
2018年 「Scenes」(ガーディアン・ガーデン/東京)
2019年 「光景」(銀座ニコンサロン/大阪ニコンサロン)
2019年 「小さな場所」(ギャラリーTUTUMU/滋賀)
2019年 「小さな場所」(SPRING GALLERY/山梨)
2022年 「未成の周辺」(Alt_Medium/東京)
2024年 「あざみ野フォト・アニュアル2024 川崎祐展(仮)」(横浜市民ギャラリーあざみ野/神奈川)を開催予定
主なグループ展
2017年 第17回写真「1_WALL」展(ガーディアン・ガーデン/東京)
主な受賞歴
2017年 第17回写真「1_WALL」グランプリ受賞
写真集
2019年 『光景』(赤々舎)
#on view / Kanzan galleryは、写真と映像に携わる若手アーティストを「展示」という形で支援してきたKanzan galleryの新しいプログラムです。写真集の発行記念展や巡回展、または展示の実験の場として、写真家が主導する展示企画をサポートします。当展は、第9回目となります。
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